結露する家、しない家

冬、結露に悩まされる人続出ではないでしょうか?お客さんにも、結露しない家がいいです、とよく言われます。嫌ですね、結露。結露ってどうやって起きるんでしょうか?

室内の空気をスポンジだと思ってください。気温が高くなるにつれ、スポンジが大きくなります。スポンジが大きい→たくさん水を含むことができる、というイメージです。

水を含んだスポンジをギュッと絞ると、水が滴り落ちますね。大きくなったスポンジに水をたっぷり含ませた後、スポンジを小さくする(空気を冷やす)=ギュッと絞ると、水が滴り落ちます。この水が結露です。暖かくて湿った空気がギュッと冷やされたら、空気から水蒸気が水として押し出される = 結露、という感じ。

さて、ちょっと具体的に考えてみます。冬のある日、部屋の中は21℃。湿度が50%くらい。ちゃんと加湿したちょうどいい状態の部屋です。このとき、どのくらいスポンジを絞れば(空気を冷やせば)水が出てくるのか?

実は10℃を下回ったところで水が出てきます。これは言い換えると『暖かくて若干湿った空気(21℃で50%くらい)は、10℃まで冷やすと結露する』ということです。

このことがわかると気になりますね。10℃を下回るのはどこか?そう。窓です。窓にも色々あります。ガラスは、1枚、2枚、3枚、、、5枚まであり、枠部分(サッシ)はアルミ、アルミ樹脂複合、樹脂、木製と、これまた色々。

外が0℃の場合、ガラスが一枚だと、ガラス表面温度5℃くらい。ガラス面がびしょびしょに結露します。ペアガラスだと、結構救われます。9〜11℃くらい。結露するかどうかの境目ですね。トリプルガラスになると表面温度が13℃以上にはなるので、ガラス表面での結露は無いでしょう。

実は問題はサッシの方です。ガラス部分とサッシ部分、ペアガラス以上だと、殆どの場合でサッシのほうが温度が低いです。全部樹脂のサッシや木製のサッシならいいんですが、アルミサッシだと6℃以下、アルミ樹脂複合サッシでも8〜9℃になるので、結露してしまいます。

できるだけ結露を避けたいと思えば、全樹脂サッシでペアガラス以上。できればトリプルガラスにしましょう。

 

では、アルミ樹脂複合サッシが悪者かといえば、それは善の要素は薄いですが、価格を考慮したときに十分選択肢に上がってきます。ビッシャビシャに結露するわけではない上に、窓全体の熱的な性能は樹脂サッシのペアガラスに匹敵します。

物事は白黒ではなくグラデーションだと思ってます。どんなことでもメリットもあればデメリットもあります。全体をしっかりと理解し、そのなかでベストな選択ができればいいと思ってます。

複合サッシでも大丈夫なのと大丈夫じゃないのがあるので、よく分かってる人に確認しましょう。


ここまでは室内側の結露の話。嫌な結露をどう防ぐか、の話でしたが、次回、窓の外側で起きる結露の話をしようと思います。

ゴロウ

g-takagaki@collabohouse.info

 

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