障子ありがたや?

我が家は、南面の窓は全部「和障子」にしています。夜、外から見た時に灯籠のようにボウっと光って見えるのが好きなんです。そして、想像以上に断熱効果がある(と思っている)からです。(←この思い込みは数分後に破壊されます)

 

どのように破壊されるか見てみましょうどのくらい効果があるのか、計算してみます。

※以降計算とか条件とか数字と式がすごく出てくるので、実務者じゃない方はスっ飛ばしましょう。

建材ごとの熱の伝わりにくさを示す数値として「熱貫流率」があります。

例えば我が家のリビングに使っているデカい窓はYKKAPのAPW431 大開口スライディング窓というやつで、熱貫流率は0.98 [W/㎡・K]とのこと。窓と障子の間は12cm程度の空間になっていて、空気が閉じ込められています。パッシブハウス・ジャパンによるセミナー資料にて示されている空気の熱貫流率は、厚みが2センチを超えると5.40 [W/㎡・K]で一定となるとのことなので、コレを採用。(あくまでもシミュレーション値なので採用している方程式の特性でしかなく、本当は数値モデルそのものの検討が必要ですが、ま、いいか)

窓自体の熱貫流率と障子-窓の間の空気と障子自体の熱貫流率を合わせると、熱貫流率は 0.83 [W/㎡・K]。その差、0.15 [W/㎡・K]です!ってなにそれ?ですよね。

我が家は25624ってサイズの窓が2枚、25620ってサイズの窓が3枚あります。面積は合計で27㎡程度。これらの窓に障子が追加されます。そして、今の気温(23時)が30℃で、室温が26℃。温度差4°K。

開口面積: 27㎡

内外温度差: 4°K

熱貫流率の差: 0.15 [W/㎡・K]

障子がこれだけの熱を防ぎました!って数字になります。

 27 x 0.15 x 4 = 16.2 [W]

、、、、こりゃ小さすぎてどうでもいいな、、、、

 

気をとりなおして、障子があってもなくても関係ないような結果なのは、窓の性能が高すぎたからだ!ということで、もし窓がアルミサッシの単板ガラスだった場合はどうなるか、というと、単板アルミサッシの熱貫流率が6.51 [W/㎡・K]で、障子を追加すると 2.93 [W/㎡・K]なので、その差、3.58 [W/㎡・K]。

開口面積: 27㎡

内外温度差: 4°K

熱貫流率の差: 3.58 [W/㎡・K]

繰り返しますが、障子がこれだけの熱を防ぎました!って数字になります。

 27 x 3.58 x 4 = 387 [W]

お!大きい。白熱電球4個分くらい。静かにしている人4人分くらい。

APW431に障子、は、冗談みたいな結果でしたが、アルミサッシに障子なら、これは結構な効果があります。

 

ここまでは夏の夜の話。

これ以降は、なんとなく冬の話。3ヶ月後にはもう寒いので、今のうちからイメージを持っておきましょう(持ってどうなるか、なんて聞かないで下さい)。

冬なら、室温を21℃に維持しつつ、外気温は0℃くらいまで下がるでしょう。とすると、上でちょこちょこ計算していた式の温度差4°Kを、21°Kに変更すればすぐわかります。

はい。論より証拠。

APW431 + 障子

開口面積: 27㎡

内外温度差: 21°K

熱貫流率の差: 0.15 [W/㎡・K]

もう一回言いますが、障子がこれだけの熱を防ぎました!って数字になります。

 27 x 0.15 x 21 = 85 [W]

あー、、、電球1個程度。人ひとり程度。効果無くはないですが、まだ冗談っぽい感じはあります、、、

 

続きまして、単板アルミサッシ + 障子

開口面積: 27㎡

内外温度差: 20°K

熱貫流率の差: 3.58 [W/㎡・K]

 27 x 3.58 x 21 = 2030 [W]

おお!効果絶大!障子を追加することで電気ストーブ2台分!6畳用エアコンの定格暖房出力程度には熱を押さえ込んでくれている!。。。。もし我が家が単板アルミサッシだったら、、、という話なので、ただの妄想ですが。

 

もうちょっとリアルな話として、APW330(熱貫流率2.33 [W/㎡・K])に障子だったらどうでしょうか?

夏は冗談みたいなことになるので、冬のみ。

開口面積: 27㎡

内外温度差: 21°K

熱貫流率の差: 0.71 [W/㎡・K]

 27 x 0.71 x 21 = 402 [W]

んー、、、電球4個。人4人。電気ストーブの弱運転。悪くない、悪くないです。効果、あります。もっと派手な結果を期待してましたが、まあ現実的な感じ。

 

障子に対して過剰なまでに期待をしていた高垣が悪いですが、我が家に関しては期待はずれでした。しかし、徐々に普及し始めている樹脂サッシ(APW330)であれば電気ストーブ弱運転くらいの熱をとどめてくれますし、それってきっと、窓からのコールドドラフトを抑制するので、快適さに直結するでしょう。

カーテンは?ロールスクリーンは?と疑問が尽きませんが、カーテンにせよロールスクリーンにせよ、そしてブラインドにせよ、窓とその部材の間の空気が逃げないようにピッチリと設置してあるなら障子と同等かそれ以上の効果があります。しかし、上や下や横に隙間があって、そこから空気が出入りできるようであれば、期待した効果を得ることはできませんので、忘れて下さい。むしろ窓が結露しやすい環境になってしまい、意図せず結露によって除湿しちゃうのでご注意あれ。そのあたりはまた後日書くかもしれません。

熱のゴロウ

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です