太陽の光と方位のズレ

夏、ギラギラと照る太陽。

まずは軒を出せば日射を防げますと書いた以前の投稿は、家の4方向がキレイに東西南北を向いている場合の話です。真南からの太陽の光を遮るのは軒でよいですが、家自体が20°、30°とずれると、話が変わってきます。例えば、窓が真南に向いている家に差し込む太陽の光を見ると、8月中旬でこんな感じ。

最も太陽の光が入り込んでいる時間帯(12:00)でこんな様子。入り口からおよそ1mの位置までしか入ってません。真南を向いた家で軒がしっかり出ていればこうなります。日射をバッチリ防いでくれます。一方、窓の面が真南からズレにズレて、45°ズレた場合、窓の面が南西を向いている場合には、太陽の光はこんな風に室内に入ってきます。

AM8:009:0010:0011:00の影の位置を線で書き込んだ絵です。窓の向きが真南から45°ずれると、こうなっちゃいます。結構入り込んできますね。朝から昼まで、太陽の光が室内に入って来ていて「軒出せばいい!」が崩れてます。ではこのとき、エアコンで室温を下げると光熱費はどう変わるでしょうか。

結果はこんな感じ。横軸が「月」、縦軸が「円」です。4月から10月くらいの間に室温が高いときにエアコンが稼働する場合の冷房費のグラフです。真南を向いている家の光熱費が青い線、45°傾いている家が赤い線です。

冷房が必要な時期、家が真南から45°ズレていると太陽の光がより多く入ってきてしまうため、冷房費が余計にかかります。どのくらいか、というと、このシミュレーション結果では年間で820円増加。。。そんなもんでした。。。なーんだ。

 

気を取り直して、暖房が必要な時期はどうでしょうか。真南からズレている分、西に傾いていれば、昼から夕方にかけてはたくさん陽の光が入ってきそうですが、同時に午前中は光が入ってこないわけです。トータルでどっちに転ぶでしょうか。

結果は、年間3800円余計にかかるようです。。。35年間では13万円。それだけの熱を取り損なう計算になります。それはそれで大きめな金額ですが、もし、それを取り返すために家の間取りを大きく変更するなら、悩みどころです。家の方位だけでそのくらいの熱を取り損ねるかもしれない、ということを頭に入れつつ、土地に合ったプランができあがるぐらいが、ちょうどいいバランスかもしれません。

家の方位に神経質になって好きな外観や間取りを諦めるくらいなら、方位を気にせず建てちゃったほうがいいんでしょうね。という気持ちです。ただ、南西だろうが南東だろうが、軒は出しましょう。そこは死守。

 

のゴロウ
コラボハウス一級建築士事務所

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