床暖房のイロハ(4)

床暖房のイロハ、とうとう最終章。

床暖房のイロハ(1)
http://netsu56.club/2015/11/29/blog-post_29/


床暖房のイロハ(2)
http://netsu56.club/2015/11/30/blog-post_30-2/

床暖房のイロハ(3)
http://netsu56.club/2015/12/01/blog-pos-11/

家の断熱性能がある基準を超えて高ければ、
床暖房なしでも十分に寒さを感じない家になる、と説明してきました。
床暖房は無しで、部屋の中をエアコンで暖めれば、
壁、床が暖まって快適空間の出来上がりです。

でも、
「エアコンの風感は苦手」
「びゅうびゅうと風で乾燥する気がする」
という方にとって、エアコンは大敵。
じゃあどうする??

風を感じないところにエアコンを置いてしまえばいいんです。
どこ?
床の下です。

現時点では非常に特殊な仕掛けで、使う人の知恵や覚悟が要求されます。
全ての方にオススメ、というわけにはいきませんが、
とても面白い仕組みだと思います。

床下エアコン。

実はコラボハウスで、既に2件のお家で導入しています。
使い方が難しく、探り探りの運用でしたが、
3年目の今年は、おそらくかなり上手に使われていると思われます。

左が、コラボハウス標準の家で採用している床下断熱です。
床のすぐ下に断熱材が入っていて、コンクリートでできた基礎の中は、
外の空気とツーツーの、完全外として作ります。
床下が常に換気されてジメジメしないので、
木が腐ったりシロアリが来たり、、、を防ぐことができます。

右が、床下エアコン導入には必須の「基礎断熱」です。
床の下も「室内」として扱います。
エアコンを床下に入れて、特に暖房をするために、
コンクリートでできた基礎の内側に断熱材を貼り付けて、
熱が逃げ出さないようにしっかりと断熱します。

床下にエアコン入れて何が嬉しいのでしょうか?

直接肌が触れる「床」の温度が上がると快適性が向上すると言われていて、
この床下エアコンは、まずは床自体を温めてくれるので、
住人の満足に直結しやすいです。

さらに、各種ある暖房器具の中で、
エアコンはキングオブ暖房機です。
その効率は、もはや他の機器の追従を許しません。
最強です。

最高効率のエアコンを熱源として、家全体にその熱を行き渡らせようとした時、
「暖まった空気を移動させることで部屋を暖める」というスタイルのエアコンを
活かそうとしたら、LDK以外の他の部屋は、
ドアなんて邪魔だし壁だって邪魔になります。
なぜなら、ドアや壁は空気を遮ってしまうから。

一方床下は、上手く作れば床の下全部が一つの空間になります。
そこで暖かい空気を循環させるようにすれば、
1F全体の床がほんのり温かい、
という環境を作れるというわけです。

こんな感じ。

床を暖め終わった暖気を、
例えば窓のすぐ下にスリットでも入れてそこから部屋に吹き出させると、
窓の冷たーい感じを軽減しながら、部屋に暖かい空気を行き渡らせることが出来ます。

これで、省エネで快適な暖房システムの完成です。

ただし、この仕組みを生かすために、
高い断熱性能が要求されることは、言うまでもないです。

最初の写真、実は、床下エアコンを導入したおうちです。
窓の下に床下から温風(と言えるほどに温度は高くないですが)を吹き出す
吹き出し口が設置されています。

非常に実験的な仕組みなので、
光熱費が**円になりますー、とか、
室温が確実に確実に**℃にはなりますー、、、等々は、
今はまだちょっと言えません。

そこで、高垣の家ではこの仕組みを入れようと思案中です。
この性能で、このエアコン容量で、この光熱費で、
このくらいの床面温度になって、気温になって、、etc…
が分かれば、この場でどんどん公表しようと思います。

一年後になりますが、、
乞うご期待!

床暖房(床を暖める床下エアコンも含め)の話は一旦終わり。
ここまでのところで気になること、分からないことがあれば、

お気軽にご連絡ください。
のゴロウ(高垣 吾朗)

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