床暖房のイロハ(3)

床暖房三部作完結編です。


床暖房のイロハ(1)
http://collabo56.blogspot.jp/2015/11/blog-post_29.html

床暖房のイロハ(2)
http://collabo56.blogspot.jp/2015/11/blog-post_30.html

2回で共通して、ヒートポンプ熱源の温水式床暖房を勧めてきました。
確かにいくつもメリットがあり、
床暖房を導入するとしたら、ヒートポンプ熱源の温水式床暖房が良いと思っています。

今回は根本的な問題。
床暖房は必要なのか?

現在のコラボハウスの標準仕様時の断熱性能は、
Q値 = 1.9 [W/㎡・K]程度。

そんなに悪く無いです。
悪くないどころか、
ZEH(ゼロ・エネルギー住宅)レベルです。
標準仕様に太陽光パネルを5kw程度つければZEHの完成。

そんな住宅の床の温度って、どのくらいでしょうか?
(右側の絵が該当します)

室温が21℃で安定している場合、
床の温度はおよそ20℃になります。

確かにわが家でエアコンを24時間運転している時、
ハッとするほど床が暖かいです。
赤外放射温度計で測っても、室温が22℃程度の時に床温度が20〜21℃でした。

経験上、ある程度断熱された家 + 居室連続暖房 で、床の温度は全く冷たくないです。

そりゃあ熱は外に逃げていると思いますが、
床や壁の温度自体はそんなに低くないです。
※図では断熱等級4と書いていますが、等級4以上と捉えてください。




閑話休題





 ※注 画像はGoogleストリートビューから拝借しています

高垣の実家↑の話。

高垣の実家は20年前のセキスイハイムです。(懐かしいなあ)
真冬の朝、もう歩きたく無くなるほどに床がキンキンに冷えていました。
石油ファンヒーターの吹き出し口付近の床は無論暖かいですが、
温風の通り道から外れた途端に極寒、、、

床下は外気で、外気と居室を隔てるのはフローリングと、おそらく下地パネルのみ。
床下の断熱材なんて、無いだろうなあ、、、、

そうなってくると、室温21℃で外気5℃の場合、
熱抵抗が言い訳程度にあるものが一枚だけだと、
床面の温度は14℃。

そりゃ冷たいです。

今、多くの方が住んでいるのは、ほぼ無断熱の賃貸や、
築20年を超える、断熱等級が良くて2程度の、
限りなく無断熱に近い家です。
だからこそ、今住んでいる家との比較で床暖房が必要な気がしてしまいますが、
しっかりと断熱さえしていれば、床暖房をする必要って、ほとんど無いんです。

冬の見学会で時々見かける光景ですが、
パインの床に立った時、
「あ、床暖房ですか?」
と言われるんですが、そこには床暖房どころか暖房も何もないという。
それだけ、きちんと断熱してある家の床と、
断熱が疎かになっている床の温度って、違うんです。
そこに太陽の光でも射した日には、、、もう本当に暖かいです。
ありがとう太陽。

ここまでで分かること。

断熱等級4かそれ以上の家であれば、
無理に床暖房を導入しなくても、極端に床が冷たかったりしません。
タイルを張っていたり、全部土間、とかの場合は話が変わってきますが。

床を熱伝導率の小さい針葉樹(パイン・杉 etc…)の無垢フローリングにしておけば、
極端に寒いことはありません。

というわけで、そもそも床暖房、要らないかも。
だって、床面の温度、エアコンetcで暖房すれば20℃くらいあるんですよ。

「足が冷たいのは嫌」という理由で床暖房を検討される方は、
床暖房は必要ないかもしれません。

ですが実は、床暖房そのものが完全に不要かというと、
そうでもない場合もあります。
無風の暖房器具としての床暖房は別の意味で快適なので、
検討の余地有りだと思っています。
どこからともなく暖かい感じがする暖房。
良いですね。

ここまで書いたところでおまけの話。
ヒートポンプ熱源の温水床暖房ではない、
床関係なんだけども別の熱源を使った暖房方法というものもありまして、、、
高垣家はそれを採用しようと目論んでおりまして、、、

次回書きます。
なにが完結編かと。
すみません。

ここまでのところで気になること、分からないことがあれば、
お気軽にご連絡ください。
のゴロウ(高垣 吾朗)

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