あるところに、
エアコンを購入するために家電量販店に足を運ばれた方がいました。
その方のお家のLDKは24畳で、
LDKに設置する8畳用のエアコンを買うつもりで行ったところ、
「売れない」
と、言われたそうです。
理由は、、
「8畳用エアコンで24畳の空間を冷暖房すると、
全開出力で運転し続け故障率が急上昇するため」
とのこと。
さらに、
「お店の独自保証無しなら売ってもいい」
はいちょっと待って下さい。
築30年以上の家、たくさんありますよね。
その家に住む人がエアコンを買いに行くこともあるでしょう。
そんな家の性能は、良くても
Q値 = 5.2
C値 = 5.0
てとこです。これを性能Aとしましょう。
一方新築の家(某コラボハウスの家)の場合は、悪くても
Q値 = 1.9
C値 = 1.0
は満たしています。これを性能Bとします。
内外温度差が20度ある場合、(愛媛的最低気温の外が0℃、室内が20℃)
熱損失は、、、、
性能Aで6畳の広さ:およそ2.0kW
性能Bで24畳の広さ:およそ1.9kW
一定以上の性能を持った新築の家(コラボも含む)のほうが、熱損失が小さいです。
築30年を超えた古い家の6畳の部屋の方が、多くの熱を逃がしてしまいます。
ということは、
「貴方の家は古くて性能が低いので売れません。」
と言っているのと同じことになりますね。熱的には。
そんなの、通用するんだろうか?しないでしょうね。
さて、メーカーの保証書の記述を確認するとこんな感じ。
製品能力に見合った広さの部屋での使用に対しては保証してくれるとのこと。
そして、ここでは敢えて出しませんが、とある家電量販店の独自保証は、
メーカーの保証が効く範囲内なら無料延長保証すると記載あり。
見合った広さの部屋、とは何でしょうか?
事細かに書いていない辺り、メーカーとしては種々の条件が絡み合うので、
明言を避けている、といったところでしょうか。
エアコンの取扱説明書には断熱の等級が記載されているわけではなく、
とにかく面積だけが書いてあります。
そして別のページにある広さの「目安」
あくまでも目安です。基準ではないです。
目安を根拠に「保証しない」となれば、相応の根拠を示してもらいたいところです。
外皮平均熱貫流率はどのくらいの家を想定したときの面積なんでしょうか?
そういえばわが家、のべ24畳の空間を8畳用エアコン一台で冷暖房してます。
保証されないのかな?笑
特に全開で動作している様子はないですが。
実は、電気屋さんで同様の抵抗に遭うことがよくあります。
お客さんが困って連絡してくださるんですが、
24畳くらいの部屋で6畳用や8畳用を使うことに対して
「売らない」「保証しない」とまで言われたケースは今回が初めてです。
お客さんのため、と思うのであれば、
どんな家で使うのか、どのくらい環境の違いがあるのか、
そこまで掘り下げて欲しいです。
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