外壁材は木にする。
以前から夫婦で話し合って決めていました。
木と言っても、選択肢は様々です。
ウェスタンレッドシダー
※共栄木材さんHPより
米マツ
※共栄木材さんHPより
焼杉
※共栄木材さんHPより
セランガンバツ・イペ・ウリンのようなアイアンウッド
※TezukaArchtectsさん HPより
一口に「木」と言っても、耐久性や風合いや価格はいろいろ。
考えれば考えるほど、深みにはまっていきます。
と言いながら、高垣邸で使いたいと思っているのは、「焼杉」です。
価格は、上記の中では一番安価にしやすいかな?
ここでさらに、一口に「焼杉」と言っても、これまた色々種類があります。
共栄木材さんの商品名で説明すると、
1.杉板を焼いて表面を炭にしたもの [くろ]
2.(1)をそのまま塗装したもの [くろ塗装]
3.(1)の柔らかい炭を掻き落として薄い色で着色したもの [うすずみ / 美杉]
4.(1)の柔らかい炭を掻き落としてしっかりと黒く着色したもの [モダンブラック]
下の写真の、外壁の下半分の真っ黒な部分が1の[くろ]です。
そして、下の写真が3の[うすずみ]
さらに下の写真が4の[くろ塗装]
最後のトドメが [モダンブラック]
愛媛県松山市にある「伊丹十三記念館」の外壁が、「モダンブラック」です。
この中でも、木目がしっかりと出ている「美杉」がいいなあと、
密かに(?)思っています。もとい、夫婦で思っています。
この「焼杉」は、一度炭にしていることで
生のままの木に比べ耐久性が向上しています。
そもそも「炭」は非常に安定した物質です。
その「炭」が薄くコーティングされた状態の木は、
そのままの木よりも長持ちします。
海沿いの家の外壁に焼杉が多いのは、
潮風の影響で劣化しやすい環境に適応するための選択だったといえるでしょう。
木にとって一番困るのは、常に湿った状態になってしまうことです。
しっかりと乾燥される環境であれば、とても長持ちするのが木材です。
さらに、焼杉板は価格も非常に抑えられたもののため、
たとえ10年に一度張り替えても、
ガルバリウムやサイディングを再塗装したり防水のコーキング(シリコンのやつ)を
やり直す費用に比べ、安く済むのも良い点です。
色合いが灰色に(場合によっては銀色に)変わっていくことを楽しめる人であれば、
コストを抑えつつ風合いを楽しめる家にしやすいと思います。
焼杉、おすすめです。
コラボハウス一級建築士事務所
高垣 吾朗
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