パッシブソーラーなにそれ?
そうなりますよね。
知っている人は知っている、
太陽の熱を使って家を快適にするための仕組みです。
1987年に完成した、30年の歴史を持つシステムで、
色々と派生してます。
■ OMソーラー株式会社「OMソーラー」
http://omsolar.jp/
■ 環境創機「そよ風」
http://www.kankyosouki.co.jp/
■ チリウヒーター「ハイブリッドソーラーハウス」
http://www.chiryuheater.jp/house.html
■ ソーラーれん「ソーラーれん」 [終了してます]
http://www.passivedesign.com/SR1_about.htm
基本的な仕組みは以下のとおり。
1.太陽の光で暖まった屋根で、屋根の裏の空気を暖める
2.暖まった空気を、屋根裏から床下に繋がる筒で、床下に送り込む
3.床下の基礎に熱を溜め、室内に吹き出させる
4.同時に、家全体の空気を循環させる
システムによっては給湯の熱に使ったり、
建築のカタチで暖めた空気を循環させるのではなく、設備で熱を運ぶもの、
仕組みをシンプルにして価格を抑えたもの等々。
太陽の熱をうまく使う点は共通で、
その使い方にそれぞれの考え方の差が出ています。
そもそも基本的な部分は30年前に考えられたシステムなので、
断熱、気密に対する考え方は、
今、国が進めようとしている方向とは少し異なりますが、
個人的に以前からかなり興味があって、
自分の家もパッシブソーラーのシステムを入れたい!と思っていました。
そんな中、コラボスタッフの福岡さんの自宅が、
まさにこのパッシブソーラーを導入しています。
環境創機の「そよ風」が使われています。
屋根の上にくっついている部分が「そよ風」のメイン部分です。
福岡邸は、そもそも家がきれいで、
パッシブソーラーは、住まい方に対する考えを反映した一要素として、
なんとも自然に家にすっと溶け込んでいます。
高垣が仕組み的に興味を持っているこの感じが俗っぽい気すらしてくるほどです(笑
そんな、若干心折れそうになるのを踏ん張って、
パッシブソーラーとはなんぞや?を考えると、
無料で手に入る太陽の熱を、
まさに温泉の掛け流しのように贅沢に溢れさせている、という感じでしょうか。
太陽の熱で暖まった空気を家中ゆっくりと循環させます。
そして、ゆるやかに外に排出します。
一方、今の高断熱高気密は、お金で買った高価なエネルギーを大事に大事に、
できるだけこぼれないようにそーっと使うイメージです。
あー!そこ熱が漏れてる!と騒ぎながら、熱的な穴という穴を埋める。
外に出す排気からもしっかりと熱を絞り出し、家の中に戻す(熱交換換気)。
※もったいないおばけ。分かる人は分かる。そして世代もわかる。
さてさて、高垣邸ではなにができるでしょうか。
「無料で手に入る」太陽の熱。
いい響きです。無料。
特殊なシステムを使わず、できるだけ安くソレを実現する。
無料で手に入る太陽の熱を、できるだけこぼれないようにそーっと扱う家。
あとは、お金で買った高価なエネルギーを、大事に大事に、
ちょびっとずつ使う家。
光熱費が安そうですね。
よし。真冬に、光熱費が10,000円/月を切る家にしよう。
※暖房費ではないです。光熱費です。
パッシブデザインの要素で言えば、
「日射取得」で得た熱を上手に「蓄熱」して使う家。
太陽の光をふんだんに取り込むため、窓は大きく。
取り込んだ太陽の熱が家中に行き渡るように、間仕切りは少なく、
窓や壁や天井や床からこぼれだしてしまう熱を出来るだけ閉じ込めておくため、
高断熱・高気密に。
窓の大きさ、種類、壁の構成、大切です。
では、何に蓄熱しようか、、、
潜熱蓄熱、土壁、土間蓄熱、レンガ蓄熱、水に蓄熱、塗料で蓄熱、基礎に蓄熱。
安く済む方法を考えよう。
土間かな?基礎かな?
潜熱、面白そうだけどなー、、、
時間的には、もう少し悩めます。
コラボハウス一級建築士事務所
高垣 吾朗
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