「住宅」と「健康」
これまでは、この2つが揃うとなんだか怪しげな印象を持っていました。
壺を売られそうな、そういう印象です。
ですが今では、考えを改めつつあります。
※写真はイメージです
先日、近畿大学の岩前篤教授のセミナーを受講する機会がありました。
岩前教授の専門は「住宅と健康」。
眉唾だなーと思いつつ聞いていましたが、
軽妙な語り口とその内容に、徐々に惹き込まれます。
その中で出てきたキーワードを自分なりにまとめてみようと思います。
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「室温」と「健康」は、確かに関係があります。
寒い日が続けば体も冷え、代謝が落ちたり、
その結果体調を崩したりします。
体が冷えれば抵抗力も落ちます。
風邪もひきます。
これは誰しもが同意できるところだと思います。
そして、「室温」と「住宅」は、密接に関係があります。
ここで住宅の断熱性能に目を向けます。
下記3パターンの各断熱等級の場合の
自然室温(冷暖房しない場合の室温)の変化のグラフを見ます。
等級3:住宅性能に本当に無関心な住宅会社の住宅の断熱レベル
等級4:最低限守るべき住宅性能。一般的な住宅会社の住宅の断熱レベル
トップランナー基準:コラボハウスの標準仕様
断熱のレベルが変われば、最低室温が変わります。
「住宅」が変われば「室温」が変わる。
「室温」が変われば「健康」に影響が出る。
この関係は、なんとなくでも納得してもらえると思います。
では次。
どのくらい影響が出るのか?です。
岩前教授は、ここのデータを解析し、示しています。
ある期間に引っ越しをした人2万人に聞きました、
というアンケート調査をしたそうです。
引越し先の住宅の断熱性能が「等級3」「等級4」「トップランナー」の3パタンで、
それぞれ、どの程度の人が病気が治ったか、体調が良くなったか?
を聞いています。
断熱性能の高い家の方が、より健康になった、と言っているんです。
下記の症状について、です。
「気管支喘息」
「喉の痛み」
「せき」
「アトピー性皮膚炎」
「手足の冷え」
「肌のかゆみ」
「目のかゆみ」
「アレルギー性結膜炎」
「アレルギー性鼻炎」
数十人や数百人の調査なら、まだマユツバですが、
この調査は2万人を超える人を対象としています。
相関があることは認めないといけないかもしれません。
正直、まだまだ色々な因果が考えられるので、
生のデータを見てみたい衝動に駆られますし、
100%鵜呑みに出来るほどには腹に落ちていない部分もあります。
ですが、住宅性能と健康。
どうやら関係があるようです。
もし興味があれば、高垣の話を聞いてみてください。
コラボハウス一級建築士事務所
熱のことなら 高垣 吾朗
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