あけましておめでとうございます!
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
旧年中はほとんど更新できませんでしたが、
今年は心機一転、どんどん書いていこうと思いますので、
どうぞ宜しくお願い致します。
さて、今年一発目の投稿では、
今後の国の住宅政策とコラボハウスの動きについて。
今、あちこちで
「エコな住宅」
「省エネ住宅」
という言葉を見るようになりました。
実は、6年後の2020年からは、
今で言う「省エネ」な住宅以外は建てることができなくなります。
今現在家を建てるときには、
役所に「こんな家建てますよー」と申請を出しています。
2020年からは、家の省エネ性能を示す書類も同時に提出し、
その内容によっては「建てちゃダメ!」と言われるようになるんです。
つまり、省エネ性能を満たすことが出来ない家は、
建築を許可されなくなるんです。
さて、何をもって「省エネ」な住宅と言われるんでしょうか?
ザックリと以下3点で判断できます。
1)エネルギー消費の小さい機器/設備を導入している
2)高い断熱/気密性能を持っている
3)太陽や風を防いだり取り込んだりできる家の造りになっている
1を実現するのは超簡単です。
そういう設備を導入すればいいんです。
2は、ちょっとだけ手がかかります。
断熱性能を向上させるのはそこまで難しくないですが、
気密向上には、実際に家を建ててくれる職人さんの意識と技術が必要です。
まあでも、材料の選び方ひとつでどうにかなる部分もあるので、
難易度はそこまで高くないです。
3が大変です。
一番大変。
ここを向上させるには手が掛かるし時間もかかります。
全ては設計士にかかっていますが、
現時点でこれがまともに理解できている設計士は、
日本全国を見ても一握りです。
・なんとなく軒・庇(ひさし)を出せばいい
・西面には大きな窓を作らないようにすればいい
・風がよく通る間取りにすればいい
ちょっと意識の高い設計士でも、だいたいここ止まり。
最低限しか理解できていません。
ここから先に、様々な家の工夫があるんです。
もしこの知識が十分に無いとどうなるか?
「建築を許可される家」を設計することに頭が一杯になって、
デザインが疎かになったり、間取りに制限が出てきたりします。
規制をクリアすることだけに注力すると、
大して快適でない家を設計してしまうことにもなりかねません。
さて、コラボハウスは今何をしているか?
3の向上を図っています。
幸い、コラボハウスには11人もの設計士が居て切磋琢磨しています。
知識・経験の共有ができますし、お互いに指摘しあうこともできます。
こんな環境、滅多にないです。
省エネな住宅の設計を長年続けている人でも、
まだ試行錯誤している段階です。
まだまだ、発展の余地がある分野です。
より省エネ、より快適な家であることは当たり前。
その先の、ちょっとカッコいい家をより安く提供し続けられるかが、
何よりも重要だと考えます。
コラボハウス一級建築士事務所
高垣 吾朗
g-takagaki@collabohouse.info
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