先日6月21日、野池学校第3回に参加してきました。
小難しい話になってしまうかもしれませんが、
アタマの整理のために書かせていただきます。
第1回、第2回の内容をまとめると、
第1回:
住宅の温熱環境・エネルギーについての入門
第2回:
Q値/μ値の計算。
特に、「住宅事業建築主の判断基準プログラム」に
「自立循環型住宅設計のガイドライン」に示されたパッシブデザイン要素を融合した
躯体性能計算方法。
そして第3回は、居室毎の冷暖房負荷の計算方法(非定常状態を考慮した近似計算方法)についての講習、と言えそうです。
Q値を計算することはそんなに難しくはありません。
窓や壁や屋根等、家の部材と、さらに形状が分かれば、
それを足していけば素直に建物の性能が出ます。
それだけの話です。
しかし、そこに時間の概念が加わると、途端に面倒な話になります。
刻一刻と変化する外気温。
冷暖房による居室の温度変化と、非冷暖房室と冷暖房室の間の熱の行き来。
どのように熱が移動するのか?
事細かに熱の振る舞いを理解する必要が出てきます。
変化している途中の様子を捉えることは、
安定した状態を前提に物事を考える事に比べ、メンドウなのです。
今回の野池学校では、
その面倒な変化途中(非定常状態)の熱の振る舞いを、
ある程度の時間間隔で区切って、
安定した状態(定常状態)と仮定して計算していく方法を学びました。
どんな時間間隔が適切なのか?
居室間の熱の移動の時間スケールに適した刻み間隔が要求されるわけですが、
野池さんによれば1h程度がそこそこ妥当とのこと。
高垣の思考実験でも、まあそのあたりがソレっぽいと判断。
それよりも刻み間隔を小さくしたら、計算結果の妥当性が上がるもんだろうか?
また試してみるかもしれません。
今回学んだことは、
どのように「住まう」かに合わせて、
それぞれの家の冷暖房費がどの程度になるかを算出できる、
という事でした。
野池学校、回を追うごとに話が進んでいくので、とても面白いです。
スタッフにどう伝えようか思案中。
コラボハウス一級建築士事務所
高垣 吾朗
E-Mail : g-takagaki@collabohouse.info
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