「ヒートポンプ」
という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。
給湯のこれから(1)、(2)、(3)でもチラホラ出てきていますが、
熱を運ぶポンプ、ヒートポンプ。
これはいったい何なのか?
エアコンとエコキュートはこの「ヒートポンプ」を利用することで
非常に効率よく熱を得ることができます。
具体的には、1 の電気エネルギーで 3~6 の熱を得る事が可能です。
そんな魔法みたいな話、あるのか?と思うかもしれませんが、本当です。
気体は、外との熱の出入りが無い状態で圧縮して気圧を上げると温度が上がり、
その逆に、外との熱の出入りが無い状態で膨張させて気圧を下げると、
温度が下がる性質があります。
エアコンでは、 「R410A」という名の気体(冷媒)を管の中に閉じ込め、
圧縮して高温になった部分を利用して暖房に、
膨張させて低温になった部分を利用して冷房にしています。
※エコキュートの冷媒は二酸化炭素
このしくみ(ヒートポンプ)を動かすには、
外気を送り込むファンと圧縮機に電気が必要ですが、
それらに必要な電気を1とした場合、
得られる熱は 3~7 になります。
したがって、機種や条件によって異なりますが、
消費する電気の3倍から7倍の熱を得ることができるわけです。
以上がヒートポンプのしくみです。
ここで比較のために、ガスや灯油を使った暖房を考えます。
※冷房は基本的にエアコンしかないので比較できません。
ガスや灯油を燃料として暖房すると、
1 の燃料からは、どんなに頑張っても 1 の熱しか得ることができません。
電気を使った暖房の場合でも、
ホットカーペットや電気ヒーター(電熱線が赤く光るようなタイプ)は、
ガスや灯油と同様に 1 のエネルギーからは 1 の熱しか得ることができません。
これらの例を考えれば、
ヒートポンプを利用したエアコン暖房がどれほど高効率なのか、
理解していただけると思います。
エアコンは確かに高効率な暖房機ですが、
快適性を高めようとすると、他に検討すべき点がいくつか出てきます。
それはまた別の機会にお話ししようと思います。
コラボハウス一級建築士事務所
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高垣 吾朗
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